東京大学に「21世紀COE研究拠点形成プログラム 生命の文化・価値をめぐる「死生学」の構築」講演研究会「医療とスピリチュアリティ」を聴きに行く。スピリチュアルケアについて何の予備知識もなく、行ったのだが、とても興味深い内容だった。宗教と心のケアというのは、本来不可分なものだと思うが、近づきすぎると、うさんくさがられる。ただ、やっぱり、宗教の持つ「癒し」の力って迫力があるんだな〜、これが。最後に出た質問で「キリスト教信者が仏教徒(あるいは無神論者)にスピリチュアルケアを施すことが出来るか。」に、パネラーのキッペス神父は「できる」と言っていたが、お互い相容れない価値観同士でのスピリチュアルケアって、実際のところ、どうなんだろう、と思った。あと、医学生インターン?)が「自分よりも大きな苦しみを抱えている人の話を聞く時、自分がよく理解できないのではないか、という気持ちがあって、後ろめたさを感じる、また逃げたい、という気持ちもある。」という言葉に、神父は、「話を聞く」ことの大切さを説いていた。逃げたい、という気持ちを自覚しつつ、それでもやっぱり苦しんでいる人の話を「聞く」ことが大事なんだな。医療スタッフにこそ、心のケアが必要だという話もなるほど、と思った。