さかえや

根本敬『夜間中学』を読んでいたら、前々から気になっていた溝の口の「さかえや」のおやじのことが書かれていて嬉しくなってしまった。
府中街道と大山街道の交差点のところにあるその店は、いつも大量のゴミ（折れた傘、よれよれのハッピ、へんなひも等々）が溢れていて中に入れない状態である。貼り紙もたくさんあって、「つぶれていて中に入れませんが、電話で呼んでいただければ出て参ります」とか書いてある。ゴミ屋敷は数あれど、そのゴミを売っているお店は珍しい。でも、根本敬のレポによると、何か買おうと電話しても「妻が今死にそうだから」と断られるそうだ。
最近は、「新築は（残念ですが）来年です」という貼り紙もある。本当だろうか。