ボ・ガンボス

ボ&ガンボ渋谷HMVにて、BO・GUMBOSのCDを買った。昨日、道を歩いていたら、急に「トンネルぬけて」が頭をよぎり、そのままずっと頭から離れなくなってしまったのだ。
このCD、実は購入したのは3回目である。1枚目は発売されてすぐ買ったのだが、誰かに貸してそのまま返らなくなってしまった。2枚目は、一昨年、入院中の友人が「ボ・ガンボスのCDが聴きたい」というので、買ってプレゼントしたのだ。数ヵ月後、その友人は(がんで)亡くなり、葬儀が終わった後、実家で数名の友人と形見分けをした。その中に私があげたCDがあったのが、どうしても持ってくることができなかった。そして今回。今はもうボーカルのどんともいない。
もう十数年も前のこと、学生だった私は横浜線に乗っていた。ガラ空きの電車だったが、新横浜駅から一人、全身黒づくめのちょっと派手な感じの女性が乗り込んできた。彼女はぼんやりしていた私の隣に座り、「この電車は関内まで行きますか?」と聞いてきた。その顔を見てビックリ。彼女は私が当時、大大大ファンだった「ZELDA」のリーダー、チホさんだったのだ。「は、はい。行きます!」と言って、その後、何か言おうと一所懸命考えたが、結局何も思いつかず、私はしょんぼり横浜駅で降りた。関内で何かあるんですか?と聞きたかったけど聞けなかったので、私なりに考えたのが、その日、まだ活動し始めて間もないボ・ガンボスのライブが関内のライブハウスであるので、ひょっとしてそれでも観に行くのかな、と思ったりした。それから数ヵ月後、チホさんが当時のご主人と別れて、ボ・ガンボスのどんとと暮らしている、という噂を聞いて、うん、やはり私のカンは当っていたに違いない、と思ったりした。
久しぶりに聴くどんとの歌声は、のびやかで気持ちよかった。亡くなった友人が「ボ・ガンボス、やっぱいーねー」と、夜中の病室からこっそり送ってくれたメールをまだ残したままにしてある。